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Posted by TI-DA at
 

2014年02月11日

書評(伊良部方言辞典/中里友豪詩集)

8日付「沖縄タイムス」には富浜定吉著「宮古 伊良部方言辞典」(沖縄タイムス社・1万8900円)の書評が掲載されています。
見出しは「文化の基礎を作る資料」、評者は加治工真市さん(県立芸術大学名誉教授)

9日付「琉球新報」には「キッチャキ 中里友豪詩集」(出版舎・1700円+税)の書評掲載。
見出しは「言葉再生する詩人の営為」、評者は大城貞俊さん(作家、琉球大学教授)

琉球新報の書評は↓から。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-219161-storytopic-6.html

ちなみに発行元は「出版舎Mugen」の誤りです。気づいてないのかな~、ネットでも間違ったまま掲載しています。


県産本ではありませんが、沖縄タイムスでは、知念ウシ著「シランフーナーの暴力」(未來社)の書評も載っています。


  


Posted by 沖縄県産本ネットワーク at 16:11Comments(0)県産本の紹介・広告
 

2014年02月01日

メディアミックス

百田尚樹著「永遠の0」が県内でも売れているようだ。

沖縄タイムス読書面でのベストセラー紹介、今週はリウボウブックセンター・リブロで1位だった。
「ふ~ん、そういえば先週も順位高かったような気が…」と思って調べたら、先週(1月25日付、安木屋一銀通り店)も1位、先々週(1月18日付、Booksきょうはん安謝店)も1位、店が違うとはいえ3週連続の1位。これは結構すごいことになっている。

これはきっと映画の影響(公開は昨年12月21日)だと思う。
監督は山崎貴で、「ALWAYS 三丁目の夕日」が有名。両方とも見ていないから勝手なことをいうけど、泣かすことが上手い人なのかもしれない。
いや、それよりも主演の岡田准一だろうか。僕は大河ドラマ「軍師勘兵衛」を毎週楽しみに見ているが、そのたびに彼の男っぷりのよさにほれぼれしている。そんな彼が「愛する者を守るため」に命を投げ出すというなら(想像ですが)、それは感動するかもしれない。

ただ、これだけヒットするともう見た気分になってしまったし、へそ曲がりなので、たぶん本も読まないし、映画も見ないと思う。

月曜日の琉球新報文化面で本浜秀彦さんが面白いことを書いていた。映画を見ていて、周りからは嗚咽、しゃくり泣き、鼻をかむ音が聞こえ、彼はまごつく。そしてこう思ったという。「騙されるものか。騙されてたまるか」、と。
もはや社会現象になっていると思われるので、読まなくても見なくてもこの現象には何らかのスタンスを持って臨むべきだろうと僕は思う。そのスタンスは本浜さんのような「騙されるものか…」が一番僕の場合に近い気がする。
愛だ、家族だ、平和を求める心だ、岡田くんだ、サザンだ、とこうまで押し寄せられると、つい思考停止になってしまいそうだ。そりゃ、思考停止が悪いとはいわないが。

百田氏は映画公開に合わせるようによくテレビに出ていて、よくしゃべるオッサンというキャラの認知を得たように思える。「探偵!ナイトスクープ」の構成作家だったという経歴も好ましい。
ただツイッターなどで知ることのできる、彼のつぶやきはどうもいただけない。そんなこともあって「騙されるものか」と、とりあえずはつぶやく。いや、ツイートするわけではないが。




  


Posted by 沖縄県産本ネットワーク at 19:27Comments(0)事務局長Tの腕まくり日記
 

2014年01月25日

勝手に立候補

ボーダーインクさんが、琉球新報活動賞の新設された出版文化活動部門での受賞が内定したという。
http://www.borderink.com/?p=11496

出版文化「活動」部門がどういうものを対象にしているのかまでは今のところ不明だが、想像するに出版社、そして画期的な出版企画(おそらく著者・編者)に贈られるものだろう。確かに妥当な選考ではある。
この部門新設は、琉球新報社が県内出版界を牽引するという宣言だと僕はとらえた。おそらく対象は県内になるだろうし。沖縄タイムス社には沖縄タイムス出版文化賞(こちらは著書が対象)があり、両新聞社それぞれが顕彰していけば、もちろん出版界は盛り上がるはずである。

そのニュースを知り、次に考えたのは、この賞を県産本ネットワークがいただくまで、僕は事務局長であり続けるのだろうか、というもの。もしそうなったら、琉球新報ホールへ行って、琉球新報の社長から賞状をもらう、そして受賞者の写真は翌日の1面を飾る…。本当は新聞に写真など載りたくはないが、この場合だけは悪くない。

そういう個人的かつ悪趣味な願望はさておき、どうでしょうか? ネットワークも対象に十分なると思うのだけど(実はタイムス出版文化賞には著作以外に「特別表彰」というものが過去あって、そちらも狙っている)。
というわけで、勝手に名乗りをあげてみたい。

《応募理由》
沖縄県産本ネットワークは、県内の出版編集者などが集まり、1994年に結成されました(20周年!)。
毎月交流会を開き情報交換することで県内出版のレベルアップにもつながりました。
また、毎年開催している県産本フェアは15回を数え、その他ニュース、目録、ネットなどを通じて、「出版王国」と言われるその旺盛な出版活動を広くPRし、「県産本」とは沖縄県産本のみを指す言葉として読者にも定着しています。
個々の出版社の枠を超えた横のつながりは、他県にはほとんど例がなく、出版文化活動に大きく寄与しているはずです。

*自薦の言葉なので、多少の強調はご容赦を。



  


Posted by 沖縄県産本ネットワーク at 18:59Comments(0)事務局長Tの腕まくり日記
 

2014年01月21日

1月21日の記事


今日、第39回新沖縄文学賞と第34回沖縄タイムス出版文化賞の合同表彰式・祝賀会が開かれました。
県産本関係では榕樹書林さんとボーダーインクさんが出版文化賞です(同賞は発行元も表彰)。
県産本が複数受賞するのは久しぶりのような気がします。
  


Posted by 沖縄県産本ネットワーク at 21:16Comments(0)
 

2014年01月18日

昨今の古本屋事情

ムック本「文藝春秋オピニオン 2014年の論点100」を読んでいたら、何と古本屋の話が出ていた。「右傾化」「チャイナ・リスク」「原発再稼働」「少子高齢化対策」などのキーワードにまぎれて「古本屋」。場違いというか、何故に?という思いは否めない。
とはいえ、その世界には興味はありながらも、知識としてはほとんど無知に近いので興味深く読んだ。
見出しは「男も女も『古本屋』店主は一国一城の主ばかり」。筆者は古本ライターだという岡崎武志さん。執筆者紹介を見たら近著は「蔵書の苦しみ」。これは見覚えがある。もしかしたら買ったかもしれない(でも読んでいないことは確か)。

要約すると以下のようになる。
《斜陽の業界》
・ネットの普及、新古書店チェーン進出により古書値が暴落
・老舗古書店はネット販売へ移行、あるいは店を畳んだ。古書店ガイドブック「全国古本屋地図」は2001年版で刊行止まる
《新規参入者》
・女性の参入。著作を持つ女性店主が憧れの存在になったりする。児童書・絵本が人気に。各種古本市にも女性の姿が。
・脱サラによる50代の転身も目立つ。組合主催の開業講座には受講者が殺到。
・新刊書店でも古書を販売する動きが顕著に。三省堂書店神保町本店など。
《古本屋の本》
・分野が弱体化するとその関連本が刊行されるケースがある(映画館、喫茶店、寄席など)。
・「ビブリア古書堂の事件手帖」はベストセラー。この1年は古本屋バブルの活況を呈している。
・内堀弘著「古本の時間」にはこうある。「「個人の志で書店を作ることができる。(中略)幸せな苦労が残っている最後の場所なのだ」。
・「幸せな苦労」なら、みんなしてみたいではないか。

「個人の志」に希望を見いだしても業界の衰退は変わらないだろうなぁ、という感想を持ったが、言いたいことはよく分かる。「志」がないとやってられない、そんな業種は他にもあるだろう。例えば出○…、とか。

今日、「市場の古本屋ウララ」店主の宇田智子さんのトークショーを見に行った。
女性の参入ということの象徴的存在といえるだろうし、おまけに著書も出している。憧れの存在とまで言っていいか判断はつかないが、まさに上で岡崎さんが書いていた全国の動きは沖縄県内にも当てはまる、ということになる。ちなみにネット古書店の方も来場していた。

岡崎さんの文章で最後に触れていたのは、サイト「古本屋ツアー・イン・ジャパン」の書籍化。「二〇一三年末には原書房から単行本化されると聞いた」とあるが、12月16日に刊行されたようだ(http://www.harashobo.co.jp/)。
原書房の紹介によると、のべ2000件以上の古書店内の棚構成を克明に記録で、刺激的な古書店ガイド。奇抜な店、店主が独特すぎる店など個性派を中心に選び構成した、という。面白そうだ。
特に根拠はないが、これの沖縄版がいずれ出るような気がする。さすがに古書店だけでは難しいかもしれないが、個性丸出しのお店探訪という企画に食いつく出版社はあるはず。個人的にはあまり業種は広げない方がいいような気がする。
面白いと思うんだけど、どうでしょうか?


  


Posted by 沖縄県産本ネットワーク at 19:31Comments(0)事務局長Tの腕まくり日記